2009年7月2日木曜日

ウランバートル市の人口増加

 モンゴルの首都ウランバートルに、人口の中央集中化がここ数年、急激に進行してきており、市内の住宅事情、空き地の無断利用により、居住環境に悪影響を与え、緊急を要する問題となっています。
 近年、モンゴルで都市化が徐々に進んでいます。そして、モンゴル人、中でも若者たちが都会へ向かう傾向が急激に高まっています。
2008年5月31日現在、ウランバートルには、全人口の5分の2にあたる、104万4500人が暮らしており、人口密度はほかの地域に際立って高く、1平方キロメートル当たり222人となっています。
ここ3、4年には、モンゴルの中央から遠く離れている県や郡から首都へ向けて大移動が続いています。
この問題を解決するため、ウランバートル市の管理局が、首都の住民となるためには地方から来る人、一人あたり5万トゥグルク、米ドルで50ドルの税金を徴収していますが、ウランバートルへの集中移動はいっこうに減少せず、頭を悩ませる問題となっています。ウランバートル市の中心部から少し離れたところには多くのゲル集落が作られて、殆どがゲルや、木材 を使い住宅を作っています。それではここで、どのような原因で、田舎の人々は首都へ移動するようになっているのでしょうか。少しお話ししましょう。電気と道路舗装問題と言ったインフラ問題を初め、雇用状況、学校や文化生活の遅れなど、多くが不安な状況にあるといった多くの原因がかさなって、首都の人口集かおこっています。
又、6,7年前にモンゴルで発生した雪害や干ばつなど自然災害により、多くの遊牧民が生活の糧である家畜を失い、町に住んで労働しようとウランバートルへ 移動するようになりました。なお、家畜を失い、県や郡の中心など町へ移動して来た家族はモンゴル全土でかなりの数を占めています。これらの理由により、ウ ランバートルの人口増加が急速に進んでいます。そのため、モンゴル政府は、人口の集中を抑制し、町の自然環境の保護、ゴミ問題や大気汚染問題を解決するた め努力しています。地方から移動してきている人達が、許可されていないところに柵や建物を立て、居住しているのを整理し、高電圧線や洪水の危険があるとこ ろに立っている住居を移動させる活動も行われています。人口の集中化を減少させるためには、モンゴルの各地でインフラ整備を行う事が重要です。そのため、 モンゴル政府は「ミレニアム道路」と言うモンゴルの国土縦横に走る舗装道路を建設しています。この計画を実施したことでモンゴルの地方開発が進み、ウラン バートル市への人口集中が減少するだろうと期待されています。

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